トラブル対応事例
UTM導入後にNAS(HDD)へのアクセスが遅くなった原因と対処事例

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こんにちは。biz-usクラウド サポート担当です。
今回は、UTM(統合脅威管理)を導入した後、社内ネットワークに接続されたNAS(ネットワークHDD)へのアクセスが極端に遅くなったという法人ご担当者様からのご相談に対応した事例をご紹介します。
NASは日々のデータ共有やファイル保管に欠かせない機器のため、アクセス遅延は業務全体の効率に直結します。
同じようにネットワーク機器を追加・入れ替えた後、通信の遅延を感じている場合は、ぜひ参考にしてください。
DHCPによるIPアドレスの競合・設定不整合が原因
お客様のネットワーク環境を確認したところ、NASに内蔵されているDHCP(自動IP割り当て機能)の重複が原因であることが判明しました。
DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)は、ネットワーク上の端末にIPアドレスを自動で割り当てる仕組みです。
通常はルーターやサーバーが一元的に管理しますが、NAS側にもDHCPが有効化されていると、同一ネットワーク内でアドレスの競合や通信経路の混乱が発生し、速度低下につながります。
DHCP設定を見直しとIPアドレスを再構成
現地確認のうえ、以下の対応を実施しました。
- NAS側のDHCP機能を停止
ルーターを基点にIPアドレスを一元管理するよう設定変更。 - ルーター・UTM・NASの通信経路を再構成
競合状態を解消し、ネットワークのルーティングを最適化。 - アクセス速度を再計測
設定変更後は、NASへのアクセス速度も通常通りに戻りました。
今回のように、複数の機器にDHCPが有効になっている環境では、通信の衝突や遅延が発生することがあります。
新しいUTMやNASを導入する際は、IPアドレスの設定を整理し、機器同士の整合性を取っておくことをおすすめします。
新しい機器導入後のネットワーク不具合もご相談ください
新しいUTMやNASの導入後に、通信速度の低下やアクセス不良が発生することがあります。
設定を見直すだけで改善できるケースも多いため、気になる点があればお気軽にご相談ください。
biz-usクラウドでは、遠隔操作による一次切り分けから、現地での対応まで一貫してサポートしています。
ネットワーク構成の最適化やIPアドレス設計の見直しなど、法人様の環境に合わせて柔軟に対応いたします。










