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【解説】ヘルプデスクの問い合わせ対応を効率化・改善する方法5選
この記事は約 9 分で読めます。
こんにちは。「biz-us クラウド」サポート担当です。
突発的に発生するシステムトラブルやネットワークトラブルなど、さまざまな問い合わせに対応するヘルプデスク部門は、企業のインフラとして非常に重要な役割を果たしています。
しかし、担当者が頻繁に退職したり、属人化が進みやすい部門でもあるため、効率化がうまくできていない企業も少なくありません。
「ヘルプデスクの業務負荷が増加しているため、改善する方法を知りたい」というお悩みを解決すべく、今回は「ヘルプデスク業務の効率化」についてご紹介します。
目次
ヘルプデスク業務のアウトソーシングはbiz-usクラウド
「会社のネットが突然遅くなった」「最近複合機の調子が悪い」「ヘルプデスクのアウトソーシングを検討している」といったお悩みは、1,700社以上の対応実績がある「biz-usクラウド」が課題解決をお手伝いします。
ご相談・お見積りは無料ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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社内ヘルプデスクの業務内容
社内ヘルプデスクとは、従業員からの「電源が入らない」「ネットが遅い」「ウイルスに感染したかもしれない」などのシステムやデバイスに関するお問い合わせに対応し、安定稼働をサポートする部門です。
上記以外にもソフトウェアのインストールやアカウント管理、複合機の設定なども担当する場合もあるよ!
企業規模やニーズに応じて、社内に専任チームを置く場合もあれば、外部の専門企業にアウトソーシングすることもあります。今回は社内ヘルプデスクにフォーカスしてご紹介しますが、ヘルプデスク担当がいることで企業活動のインフラが整備され、業務の停滞を防ぐことができます。
「社内ヘルプデスク」と「社内SE」の違いは?
似た職種として「社内SE」がありますが、大手企業では社内ヘルプデスクと社内SEの業務内容を明確に分けていることが多いです。
企業によっては、一括りに「情シス」として明確な線引きがない場合もあるよ!
一般的には以下のように役割が分かれています。
項目 | 社内ヘルプデスク | 社内SE |
---|---|---|
主な業務内容 | 問い合わせ対応、トラブルシューティング、サポート業務 | システム開発・運用、インフラ管理、プロジェクト管理 |
対応範囲 | 一般的なITサポートを提供 | より専門的なシステム関連のタスクを担当 |
役割 | 従業員からのフィードバックやよくある問い合わせを分析し、サービスや製品の改善に役立てる | システムの最適化や新技術の導入を通じて、業務効率を向上させる |
求められる知識 | 幅広いITサポート知識 | 深い技術知識とシステム開発スキル |
つまり、社内ヘルプデスクは従業員に対して一般的なITサポートを行うのに対し、社内SEはシステム開発などのより専門的なタスクを担当するという違いがあります。
ヘルプデスクは、従業員からのフィードバックやよくある問い合わせ内容を分析し、社内システムの改善に役立てることも重要な役割です。
詳しくは、以下の記事で当社のヘルプデスク担当の実際の業務内容をご紹介しております。
関連記事:【自社の事例あり】ヘルプデスクは外注可能?どんな企業が向いてるの?徹底解説!
ヘルプデスク業務の課題
中小企業は「ひとり情シス」「兼任情シス」も多い
すべての情シス業務を1人の担当者が対応する状況を「ひとり情シス」と呼びますが、中小企業ではひとり情シスであることは珍しくありません。専任の情シス担当者を置くことが難しいため、総務部門やITに詳しい担当者が兼任しているケースも見られます。
このような担当者を支援するために、「一般社団法人 ひとり情シス協会」という団体も存在しています。ひとり情シスの支援や情報交換の場を提供し、孤立を防ぐための取り組みを行っています。
業務負荷が高い
日々の大量の問い合わせや対応が重なると、業務負荷が大きくなり、担当者のモチベーションに影響を与える可能性があります。さらに、情シス部門はその専門性から技術の高い人に業務が集中しやすく、属人化のリスクも高まります。
OrangeOneの「情シスの実態」アンケート調査によると、情シス担当者の約7割が人材不足を感じ、一方で、半数以上は今後の人員計画で人員増加の予定がなく、人材不足の課題感が解消されないままとなることがわかりました。
参考:OrangeOne『~「情シスの実態」調査実施~問い合わせ対応で手いっぱい!?情シス部門の約7割は「人手不足」で「疲弊状態」!』
属人化が危険な理由
企業が従業員を雇用する以上、退職リスクは避けられません。特に、IT運用を一人で担当している場合、その担当者が退職すると、ノウハウが失われ、業務に大きな影響を与える可能性があります。
代わりの人材が見つかっても、属人化した業務を短期間で引き継ぐことは難しく、日々の運用や緊急時の対応に支障をきたすことがあります。
リソース不足
リソース不足によって以下のような課題が出てくるのも事実です。
- 担当者の育成に時間とコストがかかる
- ナレッジを共有する余裕がなくなる
- 運用の分析と改善提案ができなくなる
他のスタッフに共有する余裕がなくなると、過去に対応完了したものでも一から回答を考える必要があり、サポートに時間がかかり、品質の向上ができなくなってしまいます。
ITリテラシーのギャップとその影響
同じ会社の社員でも、所属部署や年齢などによってITリテラシーのレベルにはバラつきがあります。
リテラシーの低い社員に対応する場合、トラブルの状況を正確に伝えられないことが多く、社内ヘルプデスク側での状況把握に手間取ることがよくあります。
仮に状況を把握できても、今度は「相手に専門用語を理解してもらえない」という問題があり、1人当たりの解決に時間がかかってしまうことが多いです。
知識のアップデートが追い付かない
ヘルプデスク担当者は、例えばWindows 11にアップグレードした際のWi-Fiトラブルや、OneDriveの同期によるファイル消失問題など、さまざまな知識を常にアップデートしていく必要があります。
企業によりますが、Windows以外にもmacOS、Linuxといった各OSの対応はもちろん、Webブラウザ、表計算ソフト、RPAツールなど業務で使われる多様なソフトウェアの知識が必要となる場合があります。
弊社の事例では、PC操作以外にもコピー機・複合機など社内設備全般の操作方法に関する知識も求められることがあります。
しかし、ヘルプデスク担当が一人や二人である場合、最新のトレンドや知識のアップデートを行うことが難しく、独学に頼らざるを得なくなる可能性もあります。
他にもヘルプデスク業務が激務化する原因として、例えば「Windows 11」のアップグレード時にはエラーやバグによる問い合わせが増えるなどの時期的要因もあります。
最新情報やトレンドをキャッチアップする必要があり、常に「学びの姿勢」が求められるね!
引継ぎ不足になる可能性がある
情シス担当が退職した場合、後任者を採用しても引き継ぎには多大な時間と労力がかかります。そして、属人化した業務の引き継ぎは不十分であることが多く、前任者が退職後、後任者への負担が大きくなるでしょう。
実際に僕自身も一人WEB担当を経験したけど、とても苦労したよ!
知識・スキルが必要な職種では、引き継ぎが行われても知識レベルの差があり、業務がブラックボックス化する可能性も十分に考えられます。
ヘルプデスク業務を効率化する方法
問い合わせ対応がナレッジ化されていないと、属人化が起きます。対応品質にばらつきが生じ「同じ質問をしたのに対応者によって回答が違う」といった状態に陥ってしまいます。この状態では顧客満足度が安定せず、クレームにつながりかねません。
このセクションではヘルプデスク業務を効率化する方法を5点ピックアップしました。
①プロセスの見直し
そもそものプロセスが非効率である場合があります。
まずはヘルプデスク業務を洗い出し、担当者以外の人も把握しておきましょう。これらを徹底するだけでブラックボックス化を防ぐことも可能です。
- 今おこなっている業務
- 業務の進捗状況
- 対応履歴
業務を見える化して共有できる環境をつくり、問い合わせの分類、優先順位付け、エスカレーションの基準を定めることで効率化を図ることができます。
②チャットボットの自動化システムの導入
ヘルプデスクには、調べたらすぐに分かる内容や社内資料を参照すれば解決する「よくある質問」が従業員から頻繁に寄せられます。これらの問い合わせを軽減するために、チャットボットを活用してみることも1つの方法です。
サイトに訪れると画面下に「何かお探しですか?」「お困りですか?」とウインドウが現れるのを見たことがある人もいるよね!
質問に対して自動で適切な回答を返してくれ、登録された回答のみを返すシステムであるため、複雑な質問には対応できませんが、軽微な問い合わせを減らすには効果的です。
過去の問い合わせ履歴から従業員がどのようなことに疑問を持ちやすいのかを分析し、問い合わせ内容の多い順にまとめることで、従業員が自己解決できる可能性が高くなります。
③データの活用をする
社内ヘルプデスク内のノウハウ・ナレッジが蓄積できたら、それをもとに社内FAQを作成しておきましょう。
弊社でも活用していますが、イントラネットに共有して社員がいつでも閲覧できるようにしておくのがポイントです。
キーワード検索機能や図表、動画を取り入れると利便性が上がるよ!使いやすいようなUIにするよう心がけよう!
④個人でのやり取りで済ませない
プロセスの見直しにも当てはまりますが、コミュニケーションの履歴を残すために、問い合わせが担当者だけではなく部門全体に届くような工夫が必要です。
口頭での問い合わせを減らし、できるだけテキストベースでのコミュニケーションを心掛けることで、データとして管理しやすくなります。
⑤アウトソーシングを活用する
ツールの導入で対応しきれない場合は、アウトソーシングがおすすめです。
近年、情シス業務の外注業者が増え、委託内容、対応時間、専門性など、さまざまな観点から比較検討が可能になっています。
予算が限られている場合でも、「biz-usクラウド」のように月額2,000円から始められるサービスもあります。定期的な業務やイレギュラー対応をアウトソーシングすることで、社内でより独自性の高い業務や本来すべき業務に集中でき、サービスの質向上にもつながります。
詳しくは以下の記事で、ヘルプデスク担当を採用する場合とアウトソーシングする場合の比較や、アウトソーシング先を選ぶポイントをご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
ヘルプデスク担当に「属人化を防ぐための工夫」を聞いてみた
弊社情シス部門のマネージャーとヘルプデスク担当者に「属人化を防ぐための工夫」についてヒアリングしましたので、その回答をご紹介します。
マネージャー:Kさんの回答
- ルールや作業、タスクの取捨選択
何でも受けず、コアになるものを見極め、それ以外は捨てる。 - 各種文書化
理解度によって差はありますが、文書がある方が絶対に良い。
情報システム部の主要な台帳として、通信回線台帳、IPアドレス台帳、ハードウェア台帳、ソフトウェア台帳を用意しています。 - 引継ぎの重要性の理解
文書があることが前提ですが、必ず打ち合わせ時間を設けて引継ぎを行います。 - 経営層の理解浸透と信頼を得る
経営層の理解がないと、属人化防止のための時間を確保できません。 - コミュニケーションの時間確保
定例会や勉強会、ちょっとした時間枠を作って活用します。
ヘルプデスク担当:Uさんの回答
- 手順書の作成・見直し
社内の設定内容を手順書に残し、部内で共有します。
運用ルールの見直しを行い、マニュアルやチェックリストを更新することで、複雑化させず、引継ぎしやすい環境をつくります。 - 作業シートの共有
例えば、Windows 10からWindows 11への入替リストを個人フォルダではなく、PC関連の共有フォルダに格納し、作業者以外も常に閲覧できるようにします。 - 共有会での相談
部外からの問い合わせや運用上の不明点などを部内で相談し、情報共有します。
立場が違うと工夫できるポイントも違うね!
これらの取り組みを実施することで、効率的な業務運用と安定したサポートが可能となります。属人化を防ぐための工夫は、企業全体の生産性向上につながりますので、ぜひ参考にしてみてください。
アウトソーシングの成功事例
リソースを圧迫している業務をアウトソーシングすることで、1人で行っていたときよりも多くの作業をこなせ、ヘルプデスク部門での効率化が見込めます。
空いたリソースで、従業員は本来の業務や後回しにしていた業務に注力できるのがアウトソーシングのメリットです。
biz-usクラウドの導入事例から、ご担当者へのインタビュー内容の一部をご紹介します。
すべての機器の情報を一目で把握できる
導入後の感想を教えてください。
社内に数十台あるパソコンにbiz-us クラウドを導入しています。
導入前はすべての機器の状態を把握できていなかったのですが、biz-us クラウドはすべてのパソコンの台数や状態、ネットワーク環境が一覧表示で確認できるので、とてもわかりやすいです。パソコンに詳しくなくても、一緒に画面を見ながら話ができる
ヘルプデスクサービスを利用されたことはありますか?
はい。私はあまりパソコンに詳しくないので、遠隔操作で一緒に画面を確認しながら、電話で話ができるヘルプデスクはとても助かっています。もし解決できない時でもスタッフが比較的すぐに駆け付けてくれるところもありがたいですね。
機器の状態がわかることが安心につながる
レポートについてはどう感じましたか?
ハードディスクの温度が高い状態だと壊れるリスクが高くなるみたいですが、従業員みんながパソコンを使っているので、一時でも壊れたら仕事にならない。でも診断レポートのおかげで壊れる前に危険な状態にあるパソコンを事前に把握ができるし、「半導体不足でパソコンがすぐ手に入らないなんてことがあると困るから、ちょっと早めに買い替えとこうか」とか、レポートを見て買い替え時期を検討できるのはいいと思いました。事前に何かわかることは安心につながるなと。今後事業を拡大していくにあたって、こういったリスクはどんどん大きくなるのでbiz-usクラウドには期待しています。
食品製造業 A社様 従業員数 51名~100名
他社サービスの成功事例
近年、大企業においてもヘルプデスク業務の一部をアウトソーシングする流れが加速しています。いくつかピックアップしましたので参考にしてみてください。
- 参考:パーソルワークスデザイン「ヤフー株式会社 ナレッジマネジメントを取り入れ、求める情報に素早くアクセスできる環境に」
- 参考:JBS「株式会社サトー お客様との信頼関係を維持するヘルプデスク アウトソーシングで「コト売り」へのシフト、グローバル展開を加速」
ビズアスクラウドのアウトソーシング対応事例
biz-usクラウドでは、2024年2月時点で累計ご利用社数が1,700社以上あり、過去にパソコンや複合機に関するさまざまな対応を実施してきました。
実際の対応事例をいくつかピックアップしておりますので、ぜひご覧ください。
- 事例1:アプリケーション使用許可によるWindowsエラーメッセージの対処
- 事例2:PCの動作が重く、突然Google Chromeが停止する問題を解決
- 事例3:UTM導入後のHDDへのアクセス速度低下を改善
上記の対応は月額プランだけでなく、スポットでの対応も受け付けております。お困りの場合はお気軽にお問い合わせください。
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まとめ
いかがでしたか?
積極的に人材を採用することが難しい場合は、まず業務をアウトソーシングすることを検討してみてください。ヘルプデスク担当者にとっても企業にとってもメリットがあり、Win-Winの形で業務を行えます。
当社が提供するヘルプデスクのアウトソーシングサービス「biz-usクラウド」は、予算を抑えて月額2,000円から始められる、IT人材不足や業務効率の低下を解消できるサービスです。
パソコンの電源が入らない、ウイルスに感染したかもしれない、ネットにつながらないなどの問い合わせ対応から、IT機器の状態や利用状況の解析、毎月のWEB診断レポートの配信まで提供しています。遠隔サポートはもちろん、訪問対応も可能です。
「biz-usクラウド」では、ご要望に合わせて柔軟に対応できる3つのプランをご用意しておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。